開国し、日本に観光客が押し寄せたことで、活気に火がついたが、同時に恐ろしいほどの潜在能力を秘めているのではないか?

水際対策の緩和で、株式市場はインバウンド銘柄に熱い視線を注いでいる。その一方で、ある警察関係者は「外国人の半グレ集団がうごめき始めている」と厳しい視線を向けている。

インバウンドで観光や外食産業が盛り返すということは、コロナ禍で下火になった繁華街が盛り返すということだ。

「それ自体は悪いことではありませんけど、繁華街をシノギ(収入)の場にしてきた半グレ集団が復活するということでもあります。コロナ禍で自国で鳴りを潜めていた不良外国人たちも、日本に舞い戻ってくるはず。昨年は6年ぶりに来日外国人の摘発が減少しましたが、今後は増加に転じていくでしょう」(前出の警察関係者)

池袋の乱闘は“前兆”か

先日の“池袋サンシャイン乱闘騒動”は「その前兆といえるかもしれません」とは、犯罪ジャーナリストの田代篤氏。

乱闘に関わったチャイニーズドラゴン系をはじめ、半グレ集団には関東連合系、それ以外の独立系などがあるというが、これまでのシノギは違法薬物の売買、違法フーゾクやカジノ、ボッタクリ店などに加えて、警察に泣きつけない違法店から“みかじめ料”を脅し取るなどだった。

「ところがコロナ禍で、“援デリ”などの売春以外はシノギが激減。池袋の“チャイナタウン”に巣食うドラゴン系も勢いを失って、ネット詐欺など“ステイホーム”しながら食いつないでいたようです。それが水際対策の緩和で海外と行き来しやすくなれば、密輸もやりやすくなる。だんだん息を吹き返しているようです」(田代篤氏)

全国旅行支援もあって繁華街が活気づけば活気づくほど反社もシノギやすくなるというわけだ。

「もっとも半グレ集団が怖いのは、都内でも勢力図がガチガチに固まっている新宿や渋谷などではなく、その周辺や下町、都下の繁華街だったりする。ドラゴンの分派とか地元の独立系などが勢力争いを続けていますが、都内のアジア人街で最近勢いづいているのは、中国とベトナム系以外に、ネパール系の半グレ集団とも耳にします。ネパール系の方が、より組織化されて危ないという話もある。何より怖いのは水際対策の緩和、イコール海外逃亡しやすいということです。荒っぽい手口で稼いで逃げる凶悪な集団が出てくるかもしれません」(田代篤氏)

街が賑わってシノギが増えれば、奪い合いの抗争も増える……光あるところに影もある、だ。

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